車窓に瀬戸内海を見ながら通学電車に揺られていた中学・高校時代。だからでしょうか、線路沿いの風景が好きです。今暮らしている北海道の町にも家からそう遠くない所に駅と線路があるため窓を開ければ心地良い電車の音が届きます。それを聞きながら執筆をするのが休日の一つの過ごし方だったりします。
また出勤する時は必ず踏み切りをまたぐので、足止めを食うこともしばしば。その待ちぼうけの時間に少しずつ考えたのがこの物語です。
日常風景の中から生まれた刑事カイカンの短編、お楽しみ頂けたなら幸甚です。
本作の最後でカイカンが彼女に示したメッセージは、僕が仕事をする上で出会えた人たちに、そして自分自身に伝え続けたいと思っていることでもあります。思い悩みながらでも触れ合って生きていきましょう。
ではではご拝読、心より感謝します。
平成31年1月20日 福場将太