あとがき

たった十五文字、そして必ず季語を入れる。俳句は日本人が生み出した世界で一番短い詩の形式です。音楽も小説もそうですが、長ければ伝わるというものでもありません。むしろ短いからこその名作もたくさんあります。
本作は短編であり、季節感を強く意識しているという点でどこか俳句のような印象がある物語です。またそれまで殺人事件一色だった刑事カイカンで、初めて日常の謎を扱ってみたということでも思い出深いです。
夏のお供に少しでもお楽しみ頂けたら嬉しいです。北海道の屋内でも熱中症が起こる時代ですので、みなさんぜひ換気と水分補給はお忘れなく。

ではでは、お読み頂き感謝致します。

令和元年8月3日  福場将太