あとがき

 そんなわけで今回はUMAを絡めた倒叙ミステリーでした。
 どうして今珍獣がテーマ? と思われたかもしれませんが、今年はあの有名なネッシーの写真が発表されて90周年という記事をたまたま見たのがきっかけです。今でもネス湖で多くの愛好家が笑顔で探索をしている姿に、なんだか懐かしいワクワクを感じました。高校時代、広島に住んでいた僕も仲間とヒバゴン探索に行った思い出があります。どんなに科学が進んでも、UMAやUFOの神秘は人類を惹き付けてやまないのでしょう。

 また今回のタイトルの元ネタはウルトラマンの傑作エピソード『怪獣殿下』です。小学生の頃はウルトラマンシリーズが大好きで、怪獣の人形とカードを集めて名前もたくさん憶えていました。映画『ドラえもん のび太と竜の騎士』の冒頭、湖を横切るネッシーの影を見た時のゾクゾクする感覚は、今も忘れません。

 ネッシーもツチノコもヒバゴンも、もしかしたら本当にいるのかもしれない…そんな気持ちを詰め込んだ刑事カイカン最新作、お楽しみいただけたら幸甚です。
 またみんなでヒバゴンを探しに行こうぜ!

令和6年8月1日  福場将太