過去の音源を発掘する復刻アルバムの第一弾。今回は大学時代に所属していた音楽部の現役時代からの選曲。東京での生活はもちろん、本格的なバンドも、ライブハウスも、レコーディングも、何もかもが初めてだった季節に出会えたあたたかい音楽仲間たち。荒削りながら今の自分にはもうない感性がたくさん詰まった懐かしい楽曲たちです。
収録曲
01. 幸福の場所
作詞・作曲・編曲:福場将太
何気ないことを何気ないふうに歌う そんな人にそんな奴になりたいな
酔っ払いながら酔ってないよと言い張る そんな時にそんな人は幸せだ
ほら想いは明日へと飛んでく また君の機嫌損ねちゃうけれど
大昔から同じように回っている 空間の中に僕は眠る
結局はどんな人生も運命のおまかせコースさ
不幸になるな
言い難いことを言い難い人に言いまくる そんな奴がそんな馬鹿が重要だ
やることなくて今日も早くに寝てる それもいいけれどそれが毎日じゃ興醒めだ
ほら考え方なんてそれぞれで ただ君の涙に応えたいだけさ
大昔から同じように探している 還っていけるような幸福の場所
君の荷物の半分も背負ってあげられないけど
僕はなりたいんだ 君だけの幸福の場所に
Memo : 19歳夏、音楽部デビューステージで五分間の自由を与えられて披露した自己紹介ソングです。これにより音楽部本来の活動であるバンド以外に、オリジナル曲の弾き語りもやるというその後の芸風が決定付けられた気がします。
02. Medical Wars
作詞・作曲:福場将太 編曲:HAPPY EARTH DAY
気がつきゃ3年生 進級も順調で何を求めるだろう
旧友はもう社会人 そんなこと聞くとちょっと不安になる チクチクする
こんなんだって順天堂大学生 ベースを持てばご機嫌な人間さ
年甲斐もなくMedical Wars 馬鹿な男だって言われようじゃないの
ようやく1年生 来たるはマンモス校なのに狭い世界
運命の出会いはこんなもんなのかな いつもセリフだけはドラマ並みで
まったくもって日大の医学生 ドラムスティックを放さない人間さ
君と二人でMedical Wars 安全日には悪さしたくなるじゃないの
私は4年生 サバを読もうにも無理ね これ以上は
冷蔵庫の中はノンカロリー表示ばかり 大丈夫よまだイケるわ
お肌もパンと女子医科大学生 ギターもオシャレも手を抜かない人間よ
ずっと女の子でMedical Wars おばさん席にようこそなんて言われたくないの
人は思う以上に幸せで歌う以上に不幸だ
だからショゲんな All students,All students
ご存じ2年生 どこにでもいるような奴じゃないつもりさ
僕なりのサイズで世界を広げて いつか奇跡一つ招きたいんだ
変態だって東京医科大学生 歌の力を信じたい人間さ
中途半端でもMedical Wars そうさあなたも
何言われたって好きなもんは好きで それにかけちゃ譲れない人間さ
我が生涯はMedical,Comedical,Musical Life!
こんな二十代が こんな医大生が こんな一都民が
こんな医学生がいてもいいんじゃないの?
Memo : 20歳秋、HAPPY EARTH DAYというバンドでのライブ音源。当時親交を深めた四大学の音楽部医学生の姿を歌ったこの曲は、学生時代の代表作となりました。冗談ソングでしたが、医療の仕事から逃げたくなった時に聴くと不思議な勇気を与えてくれます。
03. 話してごらん
作詞・作曲:福場将太 編曲:ジューフク・ボム
珍しいじゃないか 君の方から電話かけてくるなんて
ヘタクソな芝居でついで装って お高くいるのは相変わらずだね
深夜2時半今まで何してたの? 邪推はすれど言葉にはせずに
涙声にも気付かないふりしながら
君の言葉を待ってる ほら本当の気持ちを見せて
話してごらん いったいいったい何があったの?
ただ泣きたいだけならそうすればいいし
話してごらん ずっと僕は聞いているから
どんな痛みも迷惑も君なら大歓迎
馬鹿な男だと思ってるんだろう いいさ君も同じくらい馬鹿だから
その言い回しは心の奥の秘密 覗かせるためのデモンストレーションかい?
自分の本音をいつも覆い隠して わかってほしいのなんてムシがよすぎるぜ
場の雰囲気とか今は気にしないで
全部ぶちまけちまえ ほらちゃんと批判してあげる
バラしてごらん いったいどうしたっていうのさ
君が何かおかしいとやたら噂になってるし
試してごらん 僕がどこまで見抜いてるか
どんなに汚く不様な君だって構わない
君の勇気を待ってる ほらバッテリーが切れちゃうよ
話してごらん いったいいったい何があったの?
うまくやりたいだけなら他を当たってくれ
話してごらん ずっと僕は聞いているから
どんな痛みも迷惑も君なら大歓迎
こんな男はそうはいない 少しは光栄に思ってほしいな
Memo : 21歳秋、学園祭用に結成したジューフク・ボムというバンドの一曲。この頃になると効果音を鳴らしたり小芝居を挟んだりとステージ演出に凝り出します。それにしても学生時代の深夜の長電話はなんて素敵で不毛なのでしょう。
04. Love Comedy
作詞・作曲:福場将太 編曲:ハリーと年上OFFICE LOVERS
勝手な会いたがり寂しがりはさすがに落ち着いたけど
相変わらず描いてる未来には君を置いて
普通ならきっと息が詰まるよ 終わる恋人のムードなのに
ねえどうして笑い合う 最後まで僕らは
あまりに聴き心地が良過ぎて 停止ボタン押せないメロディ
君はそんなレコードのようで 僕はまた旅に出遅れてた
泣いちゃダメだよ どんな気持ちで何度自分にくり返したの
確かに心が一つになれた瞬間がほら 思い出の中見え隠れしてる
ねえお願い 忘れたふりしないで
本当は誰より大切だとか 実はとっくに知ってるとか
ねえそういうのやめにしようよ ねえそういうの僕らは
毎日展開面白くて 目が離せないラブコメディ
二人そんな映画のようで 僕一人席を立てずにいた
抱いちゃダメだよ あんなに好きで何故頑なに触れずにきたの
君の心に直撃できるのは 僕だけだと今も思うよ
傷を掘り起こしてもいい なかったことにしないで
泣いちゃダメだよ どんな気持ちで何度自分にくり返したの
たとえこれからを うまくやらなきゃいけないルールの大人の世界でも
僕はここに居続ける いつでも遊びにおいで
君が好きだよ どんな時代も恋の病はぶり返すだろう
悪いけど熱は冷めない 忘れたふりしないで
忘れないで
Memo : 21歳冬、四大学合同合宿で組んだバンド・ハリーと年上OFFICE LOVERSの一曲。当時、どういう着想で何の影響でこんな曲を作ったのか全く記憶がありません。今の芸風とあまりに違うので今後もう演奏することもないかと思い、この機会に発掘致しました。
05. 身代わりの恋人
作詞・作曲・編曲:福場将太
妥協って言われればやはりそうかなとも思う
当初君なんか眼中になかったわけで 僕は
どんなに頑張ってもあの人にはもらえなかった言葉を
何故君は出逢った瞬間に口にできるの?
あんなにあんなに好きだったあの人じゃないけど 君を大切にしよう
身代わりの恋人じゃなくて 君としかできない新曲を奏でながら
今はまだどうしても比べてしまうけれど ほら君が世界一可愛く見えた
卑怯って言われれば否定できないとも思う
気付いた気持ちは誰かを裏切ろうとしてる きっと
相性とか縁とかあるのかもしれないね 作為的にあの人に
会ったよりもたくさん偶然に 君に出くわす
あんなにあんなに好きだったあの人じゃないから 君を大切にしよう
あの人のためにひねり出した百億のセリフを 君に告げたりはしない
運命に負けたようで少し悔しいけれど でもきっとそれ以上幸せと思う
どんなにどんなに好きでいても 届かない気持ちが地球上に溢れている
身代わりの恋人だらけさ それなのにその度人生に花が咲くよ
あんなにあんなに好きだったあの人じゃないけど 君を大切にしよう
身代わりの恋人じゃなくて 君としかできない名曲を探しながら
今はまだどうしても比べてしまうけれど ほら君が世界一可愛く見えた
万が一今更あの人が振り向いてくれても
それを選んだりはしない…自信がない
Memo : 22歳夏、バンドでの活動が多かった当時の数少ない弾き語り用の曲。ちょっと穿ったラブソングですが、この曲が一番好きと言ってくれた人もいて嬉しかったです。演奏には慣れない12弦ギターやアコースティックベースを使用してます。
06. SEASON TRAVEL(we are the TMC)
作詞・作曲・編曲:福場将太
涙や汗や微笑み溶かし合って 共に過ごした夏があるのさ
どこか矛盾な気持ちは 青春したがるこの場所のせいかな
違う場所で生まれ育って 不思議だよね 今同じステージの上
涙の理由も全ては話せなくて またそれぞれ違うドラマ宝箱に
少しくらい逃げ腰になりがちでも まだ語れない夢があるのさ
現実に戻る最後の夜は 誰も時間を止めたかったんだろう でも
飛び込んでいく未来の中で また会えるよ 好きな自分を消さなくても
疎遠同士で会話さえない人とも 同じ季節を感じて生きている
咲いては散る花火に笑顔したのは 誰かさんの恋に似てたからさ
落とし穴も回り道も誰にでもあるよ
まだまだこれから 何もかもがこれから
涙や汗や微笑み溶かし合って 共に過ごした夏があるのさ
恋じゃなくても大事な人がいるよ
恋人にはなれずじまいの二人でも 仲直りできずじまいの友達も
そうさ一度でも笑い合えたのなら その出会いは間違いなんかじゃない
一生夢見たり恋してようよ それが僕たちのメンバーズカードさ
他に何のライセンスもいらないから
Memo : 高校時代の曲ですが、大学時代にも歌詞を一部変えたりしていくつかのバンドで演奏した思い出の多い曲です。他大学の同期で結成したバンド・M.U.R.S.ではなんと女性ボーカルが歌ってくれました。その音源が手元にないのが残念。
07. 弾き語り流星群のテーマ
作詞:みやび&ハセ&福場将太 作曲:福場将太 編曲:弾き語り流星群
なんだかあの人に会えそうな 見慣れたいつもの帰り道
一番大切なこと忘れ 雑踏の中を探していたよ
飲み会も恋も人生も 損してばかりだねと言われても
そんなくだらない価値観を 僕に押し付けないでくれないか
気付いてもらえるかわからない ただ一瞬輝くそのために
流れ星は時間をかけて 宇宙に未来を描くだろう
Sing with us! 僕が手を貸すからもう一度立ち上がって
Kiss with us! 変わらないために変わるために
本当は本当は大好きな あの人に届くように
あきらめればきっと手に入る コップ一杯分の幸せさ
でも大きなプールを満たしたい 僕らの武器は可能性だけ
マジになるなよ大人になれよ うまくやれよだなんて言われても
あんたと同じもの欲しがってると 僕に決め付けないでくれないか
自分独りだと思ってた 手探りの暗闇の中で
流れ星を見かけた時 強がる勇気が湧いてくる
Sing for earth! 僕が手を貸すから希望に舞い上がって
Save my earth! もしかしなくても自由に生きてる
胸から胸から離れない この夢が叶うように
無駄に燃え尽きるかもしれない でも太陽系には属さずに
流れ星は命を懸けて 誰かの祈りを歌うだろう
Sing with us! 音楽馬鹿たちのソウルを弾き語って
Kiss with us! 笑われてもいい 信じ続ける
本当は本当は大好きな あの人に届くように
Memo : 22歳秋、引退直前の学園祭でのライブ音源。この頃には弾き語りを好むはみ出し者たちが揃い、弾き語り流星群というトリオを結成できました。三人でホワイトボードで歌詞を考えた時は本当に楽しかった。客席からは懐かしい仲間たちの声、機材トラブルのボンという爆音さえも盛り上がりに貢献してくれた奇跡のステージです。こんな愚か者たちを見に来てもらえて、音楽部を続けてきてよかったと心から思いました。