総括 2022年

 昨年に引き続き今年もとても長かった気がする。理由はおそらく、記憶に残る出来事がたくさんあったから。そんな2022年を研究しよう。

1.今年のコンセプト

 掲げていたのは『新たなる挑戦』。振り返ってみると無意識ながらそれなりにコンセプトに沿って行動していた。

2.メリット

 新しい挑戦をするメリットとしてはやはり新鮮な刺激、そして充実感が得られること。これまで未経験のことをするというのは本当に心がワクワクした。

3.デメリット

 新しいことをするには精神的にも時間的にも余白を作らねばならない。これまで仕事でもライフワークでも「一度始めたことはやめない」というのがモットーだったが新しい挑戦をするにはもう手一杯、何かに手を伸ばすには何かを手放すしかない状態だった。
 そこで春に一つの仕事を減らすことを決断、それには少なからず痛みを伴った。おかげで新しい挑戦ができ新しい出会いもあったが、失ってしまった物もあり別れもあった。

4.活動報告

 では実際に2022年にどんな挑戦ができたかを振り返ってみよう。

●公益社団法人 NEXT VISION

 まずは4月の『網膜色素変性症フォーラム』での講演、そしてトークセッション参加。自分だけでパソコンを操作してちゃんとオンラインで参加できたことは一つの自信になったし、トークセッションで交わした言葉からは多くの刺激を得た。
 そして先日の神戸アイセンター5周年記念式典。講演を拝聴し、懐かしい人たちと再会し、多くのパワーをもらった。
 他にもまだ結果は出ていないが、ようやく自分もNEXT VISIONに貢献できるかもしれないプロジェクトが今年は始動した。まさに自分にとってはかつてない挑戦、現在も絶賛奮闘中である。

●視覚障害をもつ医療従事者の会 ゆいまーる

 今年も直接集まることがなかった分オンラインを活用。年に一度の総会では、部活動と銘打って趣味グループに分かれての交流を企画して司会もやらせてもらった。新入会員を囲んでの交流会の幹事も一度やらせてもらった。
 また編集委員として携わった機関誌第7号も無事完成。そこでは正会員にアンケートを取ってその結果を掲載するという初の試みをやらせてもらった。
 そして点字毎日に連載中の『ゆいまーるのこころだより』もおかげ様で継続中である。ゆいまーるは来年が15周年なのでアニバーサリー好きとしてはぜひ何かを目論みたい。

●音楽関連

 普段は頭の中で曲が完成しても実際に録音するまでに数年置くことがほとんどなのだが、今年はとにかく新しい曲をどんどん録音した。熟成不足ではあるけれど一番歌いたい時に歌っているのでとても楽しかった。このサイトの音楽室に更新した『風のすずらん』『スイート☆カミングアウト』『心はネクストビジョン!』はいずれもそんな生い立ちである。

●執筆関連

 音楽とは逆に今年の執筆は斬新なことはなく、これまでやってきたことをそのまま続けた感じ。このサイトの図書室に更新したのも『刑事カイカン』シリーズのみ。無理のないペースで、肩の力を抜いて楽しみながら書いていたと思う。
 むしろ研究室に更新した『流浪の研究』シリーズの執筆に力が入った。大学を卒業して現職に就くまでの心の動きを追想したが、改めてあの一年半があったから今があるのだと思えた。
 唯一挑戦としては一般書籍として発刊された『こころばかりの医療ですが』の製作に携わったこと。心の医療について知ってもらえる素直な一冊になったと思う。

●その他

 これまでは看護学校で講義をする時は必ず職場のスタッフに同伴してもらっていたが、今年は一人で行くようにした。自身がコロナに感染した時も、ちゃんと一人で白杖をついて病院へ行き検査を受けた。つい誰かに頼りそうになるが、新たな挑戦として一人でやれそうなことはなるべく一人でやってみた。
 また新宿区社会福祉協議会視聴覚障害者交流コーナーさんからご依頼をいただき、初めて録画の講演をさせてもらった。久しぶりの新宿とのご縁ということもあって非常にやりがいのある仕事だった。
 あとは十数年ぶりに大学時代の音楽部の相棒・山田くんを訪ねた旅行。友人たちと旅するなんていつ以来だろうか。

5.来年のコンセプト

 2019年が『ためらうな』、2020年が『優しくなれ』、2021年が『スキルアップ』、2022年が『新たなる挑戦』ときて、2023年をどうするか。
 最近自己肯定と自己弁護がちょっとひどいので、ここはぜひ『自分に厳しく』といきたい。少し心と体を引き締めねば。
 このサイト『MICRO WORLD PRESENTS』もいよいよ5年目。現状に甘んじず原稿のクオリティを高めていきたい。今年閲覧してくださったみなさん、本当にありがとう!

6.研究結果

 人から見たら些細なことでもその人にとっては大きな挑戦。何歳になっても挑戦する心地良さを忘れずにいたい。

2022年の自己採点: 76.5点

令和3年12月7日  福場将太