一番風呂

明けましておめでとう…とは手放しに言えないご時勢ですが、ぜひともおめでたかったと思える一年にしていきたいものです。
さて、新年一発目の研究テーマはお風呂です。一昔前は、一番風呂は必ずお父さんなんて決まっていたりしました。今でもよそ様のお家に泊まる際には「お風呂をいただきます」や「いいお湯でした」なんてお礼を言ったりします。旅先で仲間と一緒に温泉に浸かると、絆が強まった気がしますよね。
またドラえもんではどこでもドアでのび太が静香ちゃんのお風呂に現れたり、二時間サスペンスでは湯けむり温泉が舞台だったり、笑点でも小遊三さんは女湯のネタが定番だったりと、エンターテイメントでも何かとお風呂は登場します。情勢が落ち着いたら、早く銭湯や健康ランド、通行手形を使っての湯めぐりに行きたいという方も多いでしょう。
そんな日本人の心、お風呂について書いてみます。

1.汚れを落とす

以前は就寝前や起床後の入浴が多かったのですが、昨年からずっと帰宅直後に入るようにしています。理由はもちろんコロナを洗い落とすため。
皮膚に付着した新型コロナウイルスを退治するにはアルコールが必要ですが、皮膚から洗い落とすだけなら通常の石鹸でも十分足りることがわかっています。この点は皮膚からなかなか落ちないノロウイルスなどとの大きな違い。そしてコロナは口・鼻・目などの粘膜に入らなければ感染しないのも特徴。すなわち皮膚に付着したコロナをいかに口に運ばないようにするかがポイントとなります。

そこで有効なのがお風呂。帰宅したらできるだけ家の中の物に触れずに浴室へ直行。しっかりコロナを洗い落としてしまえば、後は気兼ねなく活動できるというわけです。部屋着にコロナを付着させる心配もありません。
実はこれは東京の友人から聞いたアイデアで、彼もまた外出から帰宅する度に入浴しているそうです。慣れるまでは少々わずらわしかったですが、今は風呂上がりの夕食というのも悪くないもンだなと思っております。朝に入浴しない分、少し寝坊もできますしね。

2.疲れを癒す

これまでの入浴は基本的にシャワーで済ませていました。お湯を張って湯ぶねに浸かるのはそれこそ念に一度ほどでしたが、コロナ情勢となってからはその頻度が格段に増えています。

その理由の一つは家にいる時間が増えたから。そしてもう一つは、やはり疲れを癒すため。活動量は減っていてもストレスは確実に増えている。運動不足も深刻。そこで湯ぶねに肩まで浸かって、ゆっくり心と体をほぐそうというわけです。いっそのこと入浴剤に凝ってみようかなんて思ったりもしています。

3.視覚障害と入浴

露天風呂に行くとなると話は別ですが、目が悪くなっても家のお風呂に入る分にはそこまで困ることはありません。水と熱湯の蛇口も憶えますし、シャンプーとボディソープのボトルも区別できます。ちなみにシャンプーのボトルには触ってわかるデコボコが必ずあるのも有名な話で、メイカーさんの小さな優しさがとても有難いわけです。
強いて言うなら、最近はお風呂もハイテク化しているので、温度設定などを操作パネルで行なわなければならないのがいささか難物。滅多にいじらないのでなかなかボタンの配置が憶えられません。友人に設定してもらっても、停電などでリセットされてしまうと途端に冷たい水しか出なくなってしまう。また湯ぶねに浸かっている時にボタンに肩が当たって、突然追い炊きが始まったり、緊急サイレンが鳴り出したりすることもあるのです。まあそれも含めてお風呂は楽しいといったところでしょう。

ところで全くの余談ですが、シャンプーのボトルの仕組みを考えた人はすごいと思います。ポンプを押すことで液体が出るのは当然として、下がったポンプが元に戻る時に次の分の液体を吸い上げているのが素晴らしい。一回の動作で、今回の役目を果たすと同時に次回のための準備もしてくれているわけです。今回の分を取ったら次回の分が頭を出すティッシュ箱の仕組みに通じるところがあり、僕らの文明も今の反映だけではなく、次世代への準備を怠ってはならない…となんだか壮大なことを思いながら、湯ぶねに浸かっていたりするお正月です。

4.研究結果

みんなで静香ちゃんになれ!

令和3年1月1日  福場将太