ドクター三宅と大感謝祭2020

令和2年11月29日(日)、公益社団法人NEXT VISIONのイベントとして大感謝祭が行なわれました。通常は本拠地である神戸アイセンターのビジョンパークが会場になるのですが、今年は新型コロナウイルスの影響で会場はオンライン、つまりZOOMを用いての開催です。司会進行はもちろん三宅くん、僕も北海道からファシリテイターの一人として参加させていただきました。

1.日本各地からこんにちは

オンラインということで、NEXT VISIONが日ごろお世話になっている方々の声を全国からいただくことができました。事前に動画を送ってくださった方、当日ZOOMで語ってくださった方、たくさんの人たちに支えられてNEXT VISIONは活動できていることを再認識しました。僕は大感謝祭の参加自体が初めてでしたが、例年はこんなにたくさんのみなさんからお言葉をいただくのは難しいそうで、これもオンラインならでは、直接触れ合えないのは寂しいですが、これはこれで繋がりを感じられる良い形かもしれませんね。

そして、三宅くんを始め、NEXT VISIONの仲間たちとも久しぶりに言葉を交わせました。今年は2月に神戸アイセンターに行ったきり、一度も北海道から動けていなかったので、少しでも活動に携われて嬉しかったです。

2.グループトークで語ろうか

感謝祭の前半は、『世界に一つだけのストーリー』と題して様々な方からのお話が紹介されました。そして後半は、これもオンラインならでは、参加者が七つのグループに分かれて語り合うグループトークが行なわれました。
僕がファシリテイターを務めたグループの中に、当事者の方、支援者の方、僕と同じくその両方の方もいらっしゃって、色々なお話ができました。この感じなら次回はもっと長い時間を割いてもよさそうですね。普段精神科医として患者さんや支援者仲間とやっているミーッティングを思い出して、なんだか楽しくなってしまいました。

自分の視力が低下していく喪失感とどう向き合うか、その苦しみの中にいる人にどんな言葉をかけどんな力加減で情報を提供するか…共感できる悩みもたくさん出ました。
そしてやはり話題に挙がったのはコロナのこと。マスクで表情がわかりにくい状態でどう心を通わせるか。でも、視覚障害の当事者は普段から表情の情報なしでコミュニケイションを成立させているわけですから、もしかしたらそこにヒントがあるのかもしれない。なんて、そんな気付きも与えてもらった語らいでした。

3.ハイテクそしてロウテク

感謝祭の最後、ファシリテイターから一言ずつコメントをする時間があったのですが、なんとそこで僕の音声がミュートになるトラブルが発生。三宅くんがなんとか話で場を繋いでくれたのですが、ZOOMに不慣れな僕は自力での解決策がわからない。もはやこれまでかと思ったその時、以前のコラムでも書いた初瀬さんが「電話で話せばいい」と見事な案を示してくれました。かくしてラジオ番組よろしく、最後のコメントは電話でお伝えすることになったのでした。
う~ん、何十人が同時に話せるハイテクもすごいけど、やっぱり電話には電話の確実さがある。ロウテクも忘れてはいけないな…と、今回最大の学びはここにあったのでした。

4.研究結果

今しか気付けないことがある。今しか学べないことがある。不安な情勢の中、誰もが当事者、誰もが支援者。みなさんに心からの大感謝!

令和2年11月30日  福場将太